美容師が解説!パーマの種類と選び方【現場の本音と注意点】
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美容師が解説!パーマの種類と選び方
— 現場の本音・リスク・ケアまで全部まとめ —
監修・執筆:(例)SENJYU スタイリスト 奥谷なりひろ
得意領域:髪質改善/縮毛矯正/パーマ設計。
実店舗でのカウンセリングと再現性の高い設計を重視しています。
※本記事は店舗での施術経験・お客様の経過観察・メーカー公開資料をもとに作成しています。
「パーマの種類が多すぎて違いがわからない」「自分の髪質に合うのはどれ?」そんな疑問に、現場の視点で答えます。この記事では、コールドパーマ/デジタルパーマ/エアウェーブ/ストレート・縮毛矯正の特徴と、向き・不向き、持ちを伸ばすコツ、リスクとケアまでまとめました。
パーマは大きく2系統
- コールドパーマ:薬剤のみで形をつくる。濡れているときにカールが強く出やすい。
- ホット系(熱併用):薬剤+熱で形状記憶。乾いたときにカールが出やすく、持ちや再現性に寄与。
コールドパーマ(一般的なパーマ)
仕上がり:柔らかくナチュラル。スタイリングは「濡らしてフォーム」が基本。
向き:細髪〜普通毛/ふんわり質感希望/ボブ〜ミディアム。
- メリット:自然な空気感、価格が比較的手頃、ダメージコントロールしやすい
- 留意点:持ちはやや短め。乾かし方で仕上がり差が出やすい
デジタルパーマ
仕上がり:乾いてもカールがくっきり。コテ巻き風の質感に寄せやすい。
向き:普通〜太毛/直毛傾向/ロング〜ミディアム。
- メリット:再現性・持ちに強い、朝の時短
- 留意点:熱工程があるため素材診断が重要。レイヤーの入れ方で仕上がりが大きく変わる
エアウェーブ
仕上がり:ふんわり軽い立体感&やわらかい手触り。
向き:ボリュームが出にくい髪/ダメージを抑えたい方。
- メリット:空気感/やわらかさ/質感の良さ
- 留意点:対応店舗が限られる場合あり。設計次第で持ち方に差
ストレートパーマ・縮毛矯正
仕上がり:うねりや広がりを整えてツヤと扱いやすさを確保。
向き:湿気で広がる・うねる/前髪だけ気になる等のポイント矯正も有効。
- ストレートパーマ:軽度のうねり・ボリュームダウンに
- 縮毛矯正:強いクセに。前髪のみなどの部分施術も選択肢
現場目線の本音(私の見解)
- 迷ったら「仕上がりの乾き方」で選ぶ。濡らして質感を作るのが得意→コールド。乾かして形を残したい→デジタル/エアウェーブ。
- レイヤー設計が命。同じ薬剤でもカットの段差・量感・前後左右のバランスで再現性は激変。パーマだけで解決しようとしない。
- 細髪×強いウェーブは慎重に。「強さ」より「束感・面の作り方」で可愛いは作れる。薬剤強度に頼りすぎない。
- 縮毛矯正は点ではなく面で見る。前髪だけでも雰囲気は大きく変わる。全頭かける前にポイント矯正で生活が楽になるケースは多い。
- “持ち”はホームケアと乾かし方で2〜3割伸びる。フォーム/オイルの入れ所、ドライの順序、寝る前の毛流れリセットが鍵。
髪質別・目的別チャート
| お悩み/目的 | 候補 | スタイリング像 |
|---|---|---|
| ふんわり感がほしい・柔らかく見せたい | コールド / エアウェーブ | 濡らしてムース→自然乾燥ベース |
| コテ巻き風を再現・朝を時短したい | デジタル | 乾かして手ぐし→毛先にオイル |
| 広がり・うねりを抑えたい | ストレート/縮毛矯正 | 乾かすだけで面が整う |
| ダメージが心配・やわらかい質感重視 | エアウェーブ | 軽いミルクやバームで質感調整 |
リスク・禁忌・相性の悪いケース
- ブリーチ反復・過度なハイダメージ:ホット系は特に慎重に。コスメ系薬剤や代替提案を。
- 強いクセ+強いカールを同時に:段階設計が必要(矯正とパーマを同日に無理に行わない等)。
- ホームカラー頻度が高い:履歴のムラで還元・軟化の差が出る。正直に履歴共有を。
※施術可否・工程は素材診断(太さ・硬さ・弾力・履歴)で変わります。安全第一でご提案します。
持ちをよくするアフターケア(3ステップ)
- 初日〜48時間:髪を強く結ばない・耳かけで強い折れ目を作らない。
- 毎日の乾かし方:根元から乾かし、中間を握り込み→冷風で固定。
- スタイリング剤:コールド/エア=フォーム or ミルク、デジタル=軽いオイル/バームで毛先の面を作る。
よくある質問
どのくらい持ちますか?
設計とホームケア次第ですが、コールドで約1.5〜2.5ヶ月、ホット系で約2〜4ヶ月を目安に。レイヤーや長さで体感は変わります。
カラーと同日は可能?
可能なケースもありますが、素材次第。基本は負担を分散するか、薬剤選定・順序を最適化して対応します。
スタイリングが苦手です。
「濡らして握る」or「乾かして整える」どちらが楽かで選びましょう。あなたの生活動線に合わせて提案します。
当店のパーマ設計ポリシー
- 履歴・素材診断を最優先(無理はしない)。
- カット×薬剤×ドライ設計の三位一体で再現性を担保。
- 必要がなければ「かけない」という選択肢も提案。